このFC3Sはご丁寧にイグニッションコイルと
イグナイターをFD3S用に換装されています。

最初は点火系まで元に戻すと、
トラブったときの原因の切り分けが難しくなるので、
ここは、慣らしの間はそのままで走ってもらう予定でした。

ただし、PCMはパワーFCから
ECOCPUに交換しますので、配線の確認は必要です。

一応の配線の間違いがないかを確認して、エンジンを掛けてみたところ、掛かるには掛かるのですが、予想通りタコメーター不動…

コイルだけの流用なら動いたと思うんだけど、イグナイターまで交換しているのが問題です。

力技で動かしたろうと、イグナイターの入力や出力に抵抗入れて繋いでみたりしましたが、
僕の指が感電しただけでタコメーターは動きませんでした、残念。

FC3Sはタコメーターの駆動パルスをT側のイグナイターから拾っています。
パワーFCやFD3SのコイルはPCMからタコメーター信号を出力しています。

ということで、いつまでもタコメーターが動かないのも不自由なので、社長の”鶴の一声”で元に戻すことになりました…

でも、すでにコイルのハーネスは”ぶっつり”切断されて、ギボシでFDのイグナイターとコイルハーネスに接続されています。
こいつを一本ずつ手繰って間違わないように繋ぎなおさないといけません。

もしこの後エンジンが掛からなければ、それは…きっと”純正コイル”が壊れているのでしょう…
決して、”配線間違い”ではありません…

だって、もう残っている配線が短すぎて、30年前の配線は色も褪せてしまい判別も難しく…

掛からないときの言い訳を色々考えて、配線を繋ぎなおし…

よく確認した上で、『エンジン始動!』掛かりました、”さすがオレ”

でも、タコメーターはやはり動きません。
なんで~ここまで来て…

そこで、PCM側でハーネスが1本抜いてあるのを思い出し、
何じゃこの線は?と配線図見てみますと点火関連の信号線でしたので、再度ハーネスのハウジングに戻し
再始動したところ…ようやく

動きました、タコメーター…

さすがオレ、誰か褒めてよw

その後の配線の養生は若い人たちに任せて、オヤジは休憩です。

あとは、アイドリングとスロセンの調整をして、引き渡し準備完了です。

試運転に同乗しましたが、社長もご満悦の出来栄えです。
翌日の納車までに洗車して作業完了です。

その後、週末の土日でさらに2台スポーツタービンに交換です。
それぞれ、固有の問題がありましたが、
若いメカたちも頑張りを見せて、2台とも当日中に乗って帰ってもらえました。

しばらく慣らしをして、セッティングです。
全開できるまで右足が自制できるか心配です。

そうそう、途中でACV(エアー・コントロール・バルブ)も
直せるとこ直して、簡易リビルトしました。
FDの前期からダイヤフラムとポート漏らしソレノイドを拝借して、
交換のできないカシメのバルブは負圧掛けて動作するか
確認してあります

圧力センサーもパワーFCに合わせて、
FD用に交換してありました。
今回メインハーネスも新調したので、
さすがに新品からカットする勇気もなく、
カップラーオンの変換ハーネスを製作してあります。
まさに細かいところが玄人っぽいwww

帰りの高速では、燃費が11km/㍑を超えたとの連絡を戴きました。
約束を守って、負圧のみで帰られたようです。
頑張ってタービンの慣らしをして終わったら、点検に持って来てくださいね、

お待ちしてます~