すでに、何回もご来店戴いております。

平成仕様のビックシングルタービンが装着
TD06-25Gという見るからにやる気のタービンです。
このタービンをP-FCのエアフロレスで駆動しています。
しかも、イグナイターとイグニッションコイルがFD用に変更されています。

POWER-FCのFC用はFD用を流用していますので、
変換ハーネスでFCのメインハーネスと接続できます。
ただし、不足する信号線(車速等)については別途入力する必要があるようです。

タービンは大きいだけあって、重量も結構なものです。
社長が冗談っぽく話をしていましたが、温度変化でエキマニにクラックが入り、
ウエストゲートが脱落するような”事故”が昔はあったようです。

試乗はしていませんが、社長によるとパワーバンドに入ると一気に吹け上がるらしいので、
『おいしいところ』を使うのには気を遣うようです。

これを、令和のスポーツタービン仕様に仕様変更です。
タービン、インタークーラー、ラジエーター、吸気温センサーと
最近流行りのお手軽仕様です。車検も心配なく。夜中に喉が渇いたからコンビニGo~となっても
気兼ねなく普段の足として使えます。
でも、ちょっとその気になればブースト計がクリっと回って、気持ちよ~く走ります。

そんなこんなで、1週間お預かりして仕上げます。

最初の方で、重量物や機械的な部分を若い2人で作業します。

ある程度オーナー様に純正部品を集めてもらいましたが、やはり30年前のクルマです。
どうしようもない欠品部品もありますが、無いものは造るか、会社の中を探すか・・・
随分の希少な部品もこのオーナー様の熱意に応えるために投入しました。

タービンの慣らしの間は、点火系はFD仕様のままで様子を見ることにしていましたので、
物理的な部品の交換が完了してECO CPUでエンジン掛けてみるとエンジンは掛かりましたが、
予想通り”タコメーター”が動きません・・・

まあ、その辺は後でなんとかすることにして、
基本的な調整から行きましょう、定番のスロセンの調整です。
緑点灯にするためには、調整ネジが緩め方向一杯一杯です。
一つ間違うとネジが外れてしまいそうです。ISCのコネクタ抜いてみるとベースアイドルも低いです。
点火時期見てみましょう…クラセンは調整代の長穴一杯になっています。
タイミングライトでエキセンプーリの印を見てみますが規定値ははるかかなたです。

そんなこんなで、先ずは点火時期合わせましょう。

間違っても元に戻せるように、
先ずはエキセンプーリーのマークを0指針に合わせます。
プーリーのマークは2種類ありますが、向かって左側がT側、右がL側で
写真ではT側を基準に指針に合わせてます。

FC3S

この時点でクランクアングルセンサーの蓋を開けてみると、
上段の2つの突起のどちらかが黒いピックアップに乗りかけぐらいが、
経験上の正常位置です。

そんで、クランクアングルセンサーのセット位置が、
長穴の中心付近にあれば、そこそこ合ってます。

FC3S

今回は、長穴の調整範囲を使い切っても、
タイミングライトでの印が合わないので、
クランクアングルセンサーを抜き取って
ギアの合いマークが合っているか確認してみます。

クラセンの差し込み位置は、
ボディ側とギアの合いマークを合わせて、
且つクランクプーリーの合いマークとゼロ指針があった状態で
差し込むのが基準位置です。

ただ、ややこしいのは、
クラセンのギアには固定用のロールピンが打ってあり
これがまた見ようによっては合いマークに
見えたりもしますのでお間違え無く

幸いにして、今回はすべてマニュアル通りに作業して、クラセンを基準位置で差し込んだら、
概ねいい位置に収まったので、あとはエンジンかけてイニシャルセット端子をアースしてECUの進角解除して、
タイミングライトでプーリーの印を微調整してOKとなりました。

点火タイミングはこれでOKなので次は・・・続く