おかげさまで、毎日色々なRX-7の点検やら修理やらやってます。
ワンオーナーで、20年以上乗ってます」って方や、
「やっと去年買いました」って方も…

先日もコンピュータのセッティングが終わって、
「それではまたお越しください」という
タイミングでエンジンが掛からない…

あわてて、コンピュータを外してみると
そこには、見るに堪えない配線の束がギュウギュウに押し込まれていました。

時々ありますそういう車…
前オーナーがこだわって、表に見えないように配線した
オーディオの高級なスピーカーの配線や、
今どきの高性能ナビのダイバーシティアンテナの名残…
オーナーが変わるたびに、新しいものに交換されて
撤去するのが面倒になった配線の名残が見えないように残されています。

預かり修理で徹底的にやるときを除いて、
通常は配線を撤去したりはしません。
撤去することによる弊害で、これまで動いていたナビが動かなくなったり、
BluetoothでリンクしていたiphoneのSiriとお話しできなくなったりすると
困りますから。

でも、今回は違います。
なんせエンジンが掛かりません…(苦笑)

ですので、明らかに何も接続されていないケーブル…
今回のは、前オーナーによるダイバーシティアンテナのものと思われる
同軸ケーブルをよく見たうえで切除。
その他、ナビ用の使用していない信号ケーブルを必要最低限だけ残して切除。
ナビ用の車速パルス線を丁寧に束ねて処置して、
コンピューターを取り付けなおし再始動するとちゃんと掛かりました。

コンピュータのコネクタの勘合具合が甘かったのと、
コネクタ自体にこじって外した跡もあり、ギュウギュウの配線に押されて
無理な力が掛かり接触不良を起こしていたものと思われます。

電気の配線なんて接続されていれば動くはず…
でも、そこにもノウハウが存在します。

『配線は太く、短く』が基本です。
手を抜いてもいいところと、ダメなところの見極めも必要です。

例えばFD3Sの場合、フロントバンパーを外すと集中アースポイントがあります。
バンパーを外す機会があればきちっとアースされているか点検してみてください。
すでに、ボルトが錆さびでとても役目を果たしていない場合もあります。

古い車の修理なんて、そんな細かいことの積み重ねかもしれません。

弊社のサイクロンアースもお試しください。