関東からご来店の4型FD3Sです。

I/C、ラジエータ、カーボンインテーク、キャタライザーの取り付けと、
各部点検、現物合わせするため余裕見て一泊コースでご来店。

燃費が悪いことが悩みの種とのことです。
すでに、ECOCPU-V実装済みですが高速でも7~8キロで
とても10キロ/㍑の数値は見えないとのこと。

車齢も踏まえて、メタポンの交換やオイルジェットのクリーニング、インジェクターの交換もすることになりました。

予算を大幅に上回るメニューとなりました。
杉田メカと、有馬メカのコンビが黙々と?作業を進めます。

下回りの点検でオイルっぽかったのですが、
エンジンマウントのボルトが緩んでました…増し締め。
メタポンを外したところ正規のOリングでなく液体ガスケットで固定されていました。(驚)

このエンジン、訳があってすでに一度載せ替えてます。
ですが、そのお店がロータリーにあまり詳しくなかったので
所々間違いがあるようです。

今回の最大の驚きは…
交換の為、インジェクターを外したところ…杉田メカが絶句。
そこにあるべきはずの…エアブリードソケットが入っていませんでした…

最近のクリーンディーゼルなどはピエゾ式の精密制御でマルチホール式など、
霧化性を上げるために色々な工夫がされていますが。

FD3SやFC3Sのインジェクターは穴が1個でソレノイド式のものです。
簡単に言うと電磁石でドアを開けたり締めたりして燃料を出したり止めたりしています。
ですので、マニホールド内に噴射された燃料をエアブリードソケットで
燃焼室側に方向転換させて、なおかつ霧化性を上げるためについてます。

こいつが無いということは、
プライマリー領域で噴射された燃料は、ボチョボチョっとインマニに垂れて、
マニの壁面を伝って燃焼室に流れ落ちていたんでしょうね。(想像)
それなりに流速が上がってくると吸気ポート側に吸われていたんでしょうけど、
燃費が悪いのもうなづけます。

地元のショップでは、燃費が悪いのは…

「コンピュータのデータのせいでしょう」

と言われロクな点検もしてもらえないまま、今日まで来てしまったようです。
やはり、基本に帰ってハードがきちんとできているうえでソフトが成立するということです。

帰りの高速道路では1リットルで10キロ以上走りましたと、喜びの報告を戴きました。