エンジンの燃料噴射量の補正の為のパラメーターの一つに『吸気温度』があります。
温度によって、空気が膨張、収縮するためにエンジンに供給される酸素量が変化するため、
インジェクターによる燃料噴射量の修正する『係数』の算出に使われています。
FD3Sの場合
温度に関する補正は、
次の3種類の温度を監視しています。
燃料温度
吸気温度
水温
4型の場合の該当するマップです。

HEXデータを10進に変換しています。
燃料、吸気温度は補正を行わないゼロ補正の温度は20℃です。
また、水温のゼロ補正は80℃となっています。
ゼロ補正の温度から
温度が下がると補正係数が大きくなって→増量
温度が上がると補正係数が小さくなって→減量
となります。
むき出しエアクリーナー等、エンジンルームの熱気を吸い込むタイプのエアクリーナーでは
吸気温度が高い傾向で、噴射量は減量されていますので空燃比は薄い方に補正されています。
弊社の高精度吸気温センサーについては、純正の問題点
応答速度が遅い
マニホールドの温度にも影響を受ける
等について一石を投じました。
論理的には
アクセルのON-OFF時の状態の変化
ブーストにより空気が圧縮された際の温度変化
等の過渡時の温度変化を高精度に正確にセンシングして、適正な燃料補正を行うはずです。
すでにレポートを戴いておりますが
エンジニアリングサンプルですので、皆様に使って戴いた結果をお待ちしています。
こちらまでメールください。
センサーの違いによるセッティング変更の必要性については…
例の『シャーシダイナモ』が完成すれば嫌ほどできると思いますので、
しばらくお待ちください。
これはわかりやすい。 ありがとうございます。 水温補正が60℃で10%、ほぼ悪化燃費分。 夏には調子のいい三層アルミラジも冬は冷えすぎて前面開口部を7割がた塞いでなんとか。 油温が80と60の間を往復する頻度が減ってサーモスタットが効いているのも確認できました。このグラフを見ると吸気温度に対する応答をできるだけ早めたいところです。
いつもありがとうございます。
60℃のときに10%減量とはなりません。
あくまで補正係数が-10ということです。実際の噴射量は他にも色々な補正係数を演算して算出されます。
点火時期に関しても同様で、基準の点火マップではすごく進角されているように見えても、
実際は色々と補正されてから点火時期が決定しています。
時々間違ったこと書いている人がいますので気を付けてください。