車検も近いのに、どうにもアイドリングがふらふらして安定しないクルマがご来店。
もう、明らかにエアポンプ止まっています。

こいつは、毎度のダイアグ『56番』発報かと思いきや…
このクルマは前期型で56番のダイアグは出るわけがありません。

あれ~ではなんで、エアポンプの電磁クラッチが入らないのか…?

先日もありましたが、エアポンプのコネクタが劣化してバラバラになっているとか…

いや、大丈夫コネクタは問題ないです。

エアポンプの回路は、エアポンプリレーの操作回路がPCMによりアースされれば、
ヒューズを通った電流がマグネットクラッチからエアポンプリレーを介してアースされるという、
なんの変哲もない回路で、PCMが正常であればリレーとヒューズくらいしか点検カ所がありません。
まあ、道中のワイヤリングの断線の可能性もありますが見たところあからさまに断線はありません。

ヒューズ見てみました。大丈夫切れてません。
そうなると、リレーかPCMなんですけど…え~PCM(コンピューター)壊れましたか…??

まあ、コンピューター屋なので、コンピューターが原因でないことを祈りたいから、
リレー見てみましょう…
エアポンプリレーは、フロントのフレッシュエアダクトの下のリレーボックス内です。
と思ったら、このクルマはサーキットでは無敵の冷却性能を誇る『Vマウントで』
本来リレーボックスがある場所にはどど~んと大きなインタークーラーが鎮座していたのであった…

(ノーマルはこんな感じです…)

普通は一番前のクロスメンバーの後方に取り付けられていますが、
前述のとおりVマウントの場合クロスメンバーの前方のバンパーの中に収めてあることがよくあります。

この配置の場合、配線長の関係で普通の向きでは取り付けが出来ず、
上下をひっくり返して取り付けることが指定の様です。
(取説を見たことないので想像ですが・・・)

んじゃ、バンパー内の『あ~これがリレーボックスか~』って感じで
蓋開けると…
驚いたことに…

水がじゃば~~~~~~~~~~っと

え~リレーボックスの蓋に水が溜まって、
リレーが全部水没しています。

早速リレーを分解してみましたが…
見るも無残な…息絶えたリレーの姿がありました

リレーを交換したら、普通にエアポンプが動き出しました。
何事も無かったかのようにアイドリングも安定です。

チューニングカーっていうのは、色々なリスクがあるということが分かりました。

このリレーボックスには他にもフューエルポンプリレーなど重要なリレーが
設置されていますので、該当車両にお乗りの方は時々点検しておきましょう。

特に雨の後や、入念な洗車の後は要注意です。