先日、朝から2台のユーノスコスモがやってきました。
コバートグレーは、もう何回も新事務所でメンテしてます。
もう一台のパッションローズも古くからの御客様ですが
新事務所には初めてのご来店です。
でも、赤いほうはいつもと様子が違います。
ナンバープレートに赤い線が…
オーナーに経緯を尋ねたところ、
車検の為にいつものディーラーへ入庫したところ、
どう頑張っても排ガス値が基準を満たさなくなり、
1か月かかっても解決しなくて、
ついに車検も切れてしまったようです。
家族の(冷たい)視線を浴びながら、お父さんの小遣いで唯一の楽しみとして30年近く
維持してきた1台の3ローターが、その生涯を終えようとしています。
まさにそこに立ち会う我々は送り人か…
見てください、
最近話題のARCインタークーラーです。
しかも、もう市場にも出回らない
お宝です。
そうなってきますと、我々も意地です。
変な改造をしているわけでもないので、必ず通るはずです。
僕が知る限りでも、インジェクターやらエミッションコントロールの
ソレノイドやら部品がある分はほとんど交換してるんですから…
どこかに間違いがあるはずということで、インマニ外して間違い探しです…
幸いにして、今日はもう一台ありますから間違い探しも早いですw
早速、雄たけびが上がります
”このチェックバルブ向きが逆や~”
各アクチュエータを駆動する負圧用のバキュームタンクのチェックバルブの様です。
こいつが逆だと負圧が維持できませんので、ACVが正常に働きません。
もうこれで、今日の仕事は終わったとばかりに、チェックバルブを正常にな方向に戻して組みなおします。
杉田メカが排ガステスターのプローブを意気揚々とマフラーに突っ込みます…
そこに現れた数値は…無情にも…HCが2,000ppmオーバーでした。
一同号泣して心が折れました。
それでもあきらめのつかない、オーナー二人と社長が赤いほうの試乗にいきました。
いつもながら3人で150歳を超えています。
さぞかし、加齢臭で…余計な心配です。
帰ってきても社長は不機嫌で苦虫をかみつぶしたような顔をしています。
「なんか2次エアーが入っていないような気がする…」←ほんとか?
全員総出でもう一度配管のチェックです。
やがて、社長が短いエルボになったホースに注目し、「これちゃうんかい」と…
そのホースは30年前のものかどうかわかりせんが硬化して伸縮することを忘れてしまい、
気密性が無くなっている代物でした。
早速ホースを交換して再度排ガスチェックです。
排ガステスターのプローブがパージされて準備できるまでの永いこと…
ようやく準備が整って、マフラーにプローブを突っ込んでみるとそこには…
やった~~クリーンな排気ガスが
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ACVが仕事を始めたようです。これで安心して車検に望めそうです。
今回の事例で、ロータリーにとって2次エアーは不可欠であり。
ACVが正しく作動しないと、触媒での浄化作用が正常に行われず、
車検をクリアーできないことがよくわかりました。
FD3Sについてはすでにメーカーにて新品の再生産が始まり供給されています。
FC3Sについてもリビルト等で供給されることが来年度から進んでいきそうです。
20B用はさすがに再生産は無理そうですが、FD用から部品を流用したりして、
なんとかこの「シロナガスクジラ」たちを公道で堂々と泳がしたいものです。
(シルバーミスト、、、)、コパートグレーのコスモも持ってました。 大人の色味でした。
20Bにはアクチュエータ駆動用とは別にプレッシャーレギュレーターおよびACV関係駆動用に
今回チェックバルブがひっくり返っていたバキュームタンクがありまして
硬化したホースと一緒に悪さしていたということですね。
二次エアー系統は大切だと再認識しました。
13Bのコスモはチャンバー1個で全部賄えるのに。
atcさんのシルバーミストでしたか、失礼しました。
FD3Sのシーケンシャル機構も正圧と負圧が必要なのでこの辺はMAZDAのお得意の感じですね。
お見送りの際に、純正サイドステップの光ってるとこ撮り忘れたのが悔やまれますw
先日、無事車検に通ったとの連絡を戴きました、めでたしめでたし。
またのご来店をお待ちしております。
大変お世話になりました。
シルバーミストはシルバー系の希少色です。マツダミュージアムの展示車両もそうだったような。
パッションローズは今人気の匠塗りの元祖ではと思ってます。
サイドステップのELはだいぶ薄暗くなってきております。。。
めでたしめでたし。 あれで通らなかったら検査が間違っているに相違ない。
サイドステップのEL発光体はレア,LEDとは違って深海魚の如き仄暗さに妖しい雰囲気出てます。